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スイスの役所のご威光

いやもう、ブッタマゲタよ。スイスの役所の威力はスゴイ。

昨年10月、スイスのバイオテクノロジーの会社からメールで翻訳の打診があり、メールの主である開発部門の人と何度かメールのやり取りをし、その会社についてネットで調べ、どちらも信用できると判断して、仕事を引き受けました。

仕事の途中で原稿の誤りを指摘すると、すぐに返事が来て、対応がとても良かったので、判断は間違っていなかったわけ。問題なく仕事を終え、担当者に 請求書のpdfファイルを送り、それを受け取ったという返事もすぐに来ました。紙に署名した請求書も欲しいということなので、紙の請求書は経理宛に、 EMSでスイスまで送りました。

ここまでは良かった。

ところが、12月になっても、銀行口座への振り込みがない。EMSだと配達を追跡できるので、日本郵便のサイトでチェックすると、確かに宛先まで配達されています。

担当者にメールすると、「ありゃ、変だな。経理担当者にきいてみるよ」とのこと。その結果、「経理のマックスが今、すごく忙しくて、年明けには必ずと言っているので、申し訳ないけれど待ってね」という返事だったので、年明けまで待ちましたが、何も起きず。

ちょっと腕まくり状態になり、担当者に文句言うのは見当違いだから、経理に直接メールしたのだけれど(担当者にCCして)、これに対して返事が来ない。しょうがないからまた担当者にメールしたら、またまた経理に話をしてくれて、「2週間待ってくれと言っている」。

これもまた空振りで、「とにかくマックスに返事をさせろ!」と担当者に強く要求。そうしたら、へんてこりんな英語だけど(この会社はドイツ系)、とりあえず返事が来て、またまた、2月末まで待ってくれ、なんて言っている。

そんなこんなで、担当者とマックスの両方にヤイノヤイノと催促をして、そのたびに、マックスからは「来週」とか「3月末」とかいう空約束の返事が来る。

もう請求書の日付から半年たったので、こりゃもう、きちんとしなくちゃね、というわけで、スイスでの債務取り立て方法を調べました。そうしたら、世界の翻訳者が集うサイトで方法が紹介されていたのだ。

詳しくはわかりませんが、とにかくスイスには各税務署の管轄区に、Betreibungsamt(これはドイツ語名ですが、債務処理所みたいな意 味)という役所があり、オンラインの書式に振込先銀行口座などの必要事項を記入し、証拠書類を提出すると、少額の手数料で債務取り立てを代行してくれるの だそうです。

スイス国民ではないと、別の書類も必要かもしれませんが、とりあえず外国人にも対応してくれるとのこと。

ふ~ん、じゃあ、とりあえず、脅しをかけてみるかなあと。

「こんなこと、いつまでもやってらんないから、もう、Betreibungsamtの助けを借りるしかないよ」

とメールを出したら、

うわあ!2時間後に返事が!

「今日、振り込み手続きをします。こんなに遅れて、ごめんね」

それでもまだ半信半疑だったのですが、その翌日、銀行口座に振り込まれていた!

いやあ、脅しただけで効果が!まあ、ね、そんなにすぐできるんだったら、さっさとやれよ、マックス!と、またまた腹が立ったんだけど。それにしても、この役所のご威光はすごいねえ。

で、ちょっと調べたら、ここで債務返済の遅れが確認されると、その情報が他の役所にも伝わり、会社の信用自体に傷がつくので、それで恐れられているようです。

さて、メデタシメデタシなのですが、実は皮肉なことに、半年の遅れは私にとって幸運だったのであります。皆さまご存じのように、円安に振れているでしょ、ここのところ。ユーロ建ての仕事だったのでね。円にかえたら、かなりのプラスになりました。

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