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18. いずこも世知辛い時代です

旧市街まで宿から歩いて10分ぐらい。ハバナの街を南北に貫く大通りは、車線を分ける分離帯が広く、良い散歩道になっています。左右に三越のライオンみたいのがいたりして。

Avenue170721

宿は海の近くなので、そこから南へ、革命博物館とか現代美術館とか、観光スポットに寄りながら、賑やかな旧市街の中心まで、テクテク。博物館・美術館の展示方法は旧式です。内容は面白いけどね。メキシコの博物館のような、鮮やかなデザインやトガッた美意識はなし。

Church170721

大聖堂とその前の広場。

Havanabar170721

ちょっとコーヒー休憩。どこも改装されて、きれいになっているのが良し悪しで、飲み食いするところが清潔なのは結構なことですが、雰囲気はねえ~。ないですね。まあ、良くも悪くも観光地です。

Lunch170721

夕食。まあまあだったけど、今ひとつピリッとしなかった。舌がメキシコの食事に慣れてしまったのかも。この前に「お通し」みたいな感じでバナナチップがついて、飲み物を頼んで、全部で9.0 CUC。900円ぐらいだから、日本とあまり変わらない。とにかく、キューバ観光を安く上げるのは無理。中南米を旅行した後でキューバに寄る場合、気持ちの切り替えが必要ですよ。

宿に戻って、カサパティクラールの経営者夫婦とおしゃべり。イタリア人男性のステファノとキューバ人女性のエリスのカップルです。ステファノは英語ができるので(ちなみに、そもそもイタリア語とスペイン語はとてもよく似ているので、スペイン語はすぐにできるようになったそうで)、スペイン語と英語のチャンポンでね。

彼女の知り合いからアパートを借りて経営していて、自宅は別にあり、小さな女の子が1人います。夜間など、自分たちが来られないときは、彼女の両親のどちらかが手伝いに来ていました。

ステファノはイタリアで携帯電話会社の中間管理職だったのですが、このご時世で、リストラの嵐が吹き荒れ、どんどん社員が減ってゆく。となれば勢い、残った社員がモーレツに働かされ、会社から持たされた携帯に土日でもバンバン電話がかかってきて、全然休めない。激務にヘトヘトになりながらも、今ここで辞めたらもう次の職は見つからないという恐怖心で、なんとか頑張っていましたが、結局は彼も肩を叩かれる日がやってきました。

リストラの条件として、次の職を紹介してくれることになっていたのですが、その新しい職では、給与が前の会社のほぼ半分。以前に出張で行ったキューバで出会ったエリスとメール友だちになっていたので、メールでいろいろ愚痴を聞いてもらっているうちに、

「もうキューバに来ちゃいなよ!」
「ええ~。どうやって食っていくんだよお。だいいち、キューバに住むなんて無理だろ」
「なんとかなるよ。私と結婚すればいいじゃん」
「はあああああ~~~~?」

ビックリ仰天の展開で、でも、どうにかなってしまったんだそうです。この宿も、客室はたった2部屋だけど、宿帳を見たら、ビッシリ予約が入っているし。

この夫婦もそうだけど、なにしろ国民全員が「特別な時代」を乗り越えてきたわけですから、命がけで国外に脱出するか、さもなければ「なんとかする」しかないわけ。だから、キューバ人は「なんとかする」ことの名人です。

追記:ステファノ自身はキューバに移住したことをどう評価しているのかというと、イタリアとキューバでは経済規模も平均所得も段違いだし、現在の所得をユーロに換算したら、とんでもなく低い。でも、その低い所得で、どんな生活が送れるかといえば、やはりキューバに来て良かった、という結論だそうです。

「だって、ヨーロッパの人が、のんびりするためにわざわざ高いお金を出して来るところに、こちらは住んでいるんだからさ。そういうところにいて、仕事はあまりないから、人生を楽しめるよね」

しかし!妻のエリスの方は、ちょっと違う。両親も彼女自身も、「ビジネス」(宿の経営以外にも何かやっているらしい)を広げたいという野心が満々。子どもの将来のためにも、政府にもっと観光に力を入れて、経済改革を進めてほしい。

「だって、この数年で、ずいぶんキューバも変わったでしょ?」
「それでも、まだまだ遅すぎ!進んだかと思うと、またちょっと戻る!」

という案配で、欲求不満が溜まっているようでした。

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ユカタン+キューバ旅行2016」カテゴリの記事

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