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19. Hershey(ハーシー)鉄道

4月8日(金)

今日はブラブラではなく、ちゃんと計画があります。電車に乗るのだ。蒸気機関車でもなければディーゼルでもない。インフラの欠乏甚だしいこのキューバに1本だけ、電車の路線があるのです!なんとか残った・・・と言うべきか。

昔、チョコレートメーカーのハーシーが東のマタンサス州からハバナ港まで砂糖を運ぶために敷設した全長約90キロの路線です。全線開通は1918年。トラック運送が主流になってからは、旅客輸送に使われています。インドの田舎の路線とよく似た、のんびりした単線。

隣の部屋に泊まっていた若者2人と一緒に、エスプレッソコーヒー(キューバのコーヒーは旨いよ)、パン、目玉焼き、果物(マンゴー、パイナップル、バナナ)の朝食。2人の会話がドイツ語のように聞こえるのだけれど、聞き取りにくいなあと思ったら、オーストリア人でした。「ドイツ語といっても、だいぶ違うでしょ?なまりがあるから」だそうです。2人は私と逆に、これから西へ行くとのこと。

さて、ハーシー鉄道の駅は外海からハバナ湾に入るためのアクセス運河を渡った向こう岸にあるので、フェリーに乗ります。

Port170723

ハバナ港の港湾施設。ボロボロですが、いい雰囲気。フェリー料金は CUC 料金ではなく、価値が25分の1の CUP(キューバでお金(moneda)と言えば、こちらのことです)で払うみたいだったのですが、はっきりしないし、まだ CUP を持っていないし、しかたなく1 CUC払いました。係員はお釣りくれなくて、知らんぷりして受け取っていたけどね。差額はその人のお財布に入ったのかな。さっさと CUP を手に入れないと。

Ferry170723

フェリーの船上。海風がそよそよ。運河を渡河するだけなので10分弱で向こう岸に到着しました。鉄道駅はすぐそばです。

Casablancast17072

カサブランカ駅。ここから隣の県庁所在地のマタンサスまで全長約90キロ。運行は1日3往復。時刻表はありますが、「目安」程度にお考えいただくとよろしいかと思います。午前1本、午後2本と理解していれば、間違いないかと。私は終点のマタンサスまでは行かず、途中の正式名 Camilo Cienfuegos、通称 Hershey という駅で降りる予定。1.4 CUC。お釣りで CUP をもらえた。

Train1707262

ゲージは日本では新幹線に使われている1,435 mmの標準軌で、かなり広く感じたなあ。

Train170726

運転席。

Catalan17072

優先席の表示。右側がスペイン語で、左側はカタルーニャ語。カタルーニャ語(カタラン語ともいう)はスペイン北東部の方言ですが、方言というよりは別の言語といった方がいいかもしれないほど、スペイン語とはかなり違う言語です。カタルーニャ地方のスペインからの独立運動がニュースになったりしますよね。カタルーニャ地方出身者の子孫がキューバにいるのでしょうが、言語はもう使われていないような?

特にアナウンスもなく、さりげなくススッと出発。キョロキョロしていたら、通路を挟んだお隣から「中国人?」と、声がかかりました。

白髪のおじいさん。この方(後でおやすみ中をこっそり撮影)ご自身がちょっとアジア系っぽい顔立ちです。

Passenger17072

それもそのはず。この方の祖父が広東出身。へえ~~~。

「で、あんたは中国のどこから?」
「いや、その東にある日本という国から来たんですけど」
「それは中国の何地方?」
「中国ではなくて、別の国で、陸続きではなくて、東にある島で・・」

ふ~ん、と理解したようだったのですが、

「言葉は中国のどの地方の言葉?広東語、話せる?」
「あ、いや、日本には日本の言葉があって、中国の言葉は話してないから・・」

これに、おじいさんはビックリした様子で、う~ん、と、ひとしきり考えた末、

「でも、どれかの言葉に似ている・・?」
「ぜんぜん似ていない。でも、字は中国からもらったよ」

これに、おじいさんはさらにビックリしてしまったようで、「も~ワシにはわからん」という表情。そりゃあそうでしょう。説明するのも難しい。これは話題を変えた方がいいなと思って、「ハーシー駅は何番目ぐらい?」と聞いたら、まだまだ途中に小さい駅がいっぱいあるとのこと。だいぶ時間がかかりそうでした。

キューバの電車は海沿いの野原の中をのんびり進むのであった。

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